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サマーソニック’05 幕張マリンスタジアム やぎくん






僕は長野県の松本市という地方の出身です。
松本といえば、松本サリン事件だったり、白線流しのロケ地だったり そんなもんで
過去にレディオヘッドがギグをやった(らしい)という奇跡的な事件以来、ロックとは無縁の地です。
周りにオアシスどころかロックを語れる人なんてごくわずかしかいません。








受験を期にぼくは上京しました。理由はもっとオアシスを身近に感じたかったから。
でも、その期待は裏切られます。大学で「オアシス」という言葉はまったく通じませんでした。
洋楽といえばSUM41アブリル そんな状況でした。布教も試みました。でも結果は良くありません。
僕はほとほと疲れ果てました。さらにオアシスが動きを見せていない中、しばらく休養を決意します。
この期間に色々なバンドを知り、結果サマソニではオアシス以外でもフェスを楽しむことが出来ました。




オアシス始動。そんなニュースで僕も再び目覚めます。そこへ飛び込んできたサマソニのニュース。
あの時の興奮は忘れられません。大学の友達、友達になりきれていない人にも片っ端から声をかけます。
「サマソニいかん?オレンジレンジくるよ(←大嫌い)」って。



でも結果は布教と同じくまったくダメです。そもそも「サマソニって何?」って感じです。
この間、本気で悩み憂鬱になります。
しかし最終的には僕、中学の友達2人+そのモトカノの4名でのサマソニ参戦が決定しました。
あの時の興奮は異常なものでした。ちなみに中学の友達は2人ともオアシスのことが大嫌いでした(笑)








2ヶ月の興奮を経て、いよいよサマソニ当日。サマソニは僕にとっての初ライブ、初フェスです。
でも何よりも初めて「オアシスに会える」という重大な事件です。
僕は興奮のあまり徹夜で初日を迎えたこともあり、ルースターとデパーチャー(すごくいいライブでした)以外
は全てスタンドで観戦しました。ディープパープルもいいライブだし、スリップノットもほとんど寝てましたが
激しいモッシュでスタンドが地震のように揺れていたことだけは覚えています。






そして初日のトリ、NINです。しかし、目の前には信じられない光景が広がっていました。
スリップノットが終わってから場外に退場するもの凄い人の数。
そして上から見てる限りライブが始まっても、まったく盛り上がっていないオーディエンス。
ライブ中もかなりの人が帰っていきます。スタンド席では寝ている人ばかり。




僕はもの凄く不安になりました。明日のトリは大丈夫なのかと。
実はルースターのライブでも同じ気持ちを抱いていました。最前部こそ盛り上がっているものの、モッシュピット内
でさえ微妙な盛り上がり。ボーカルも不満そうな表情。やはり、全てがそのバンドのファンであるわけではないフェスの難しさなのか。
拍子抜けするほどスムーズな海浜幕張駅への帰り道、僕はオアシスのマンチェスターライブ、そして
フジロックのオアシスの大合唱を思い浮かべながら複雑な気持ちなっていました。
















そして運命の日。シーザーズなど見たいバンドもたくさんありましたが、全てをオアシスに集中させるために
ゆっくり睡眠をとり3時から会場入り。友達がアジカンのファンだったため前方へ突撃しますが、全くわからず。
ただ、心地よいノリでけっこういいライブでした。そこそこ盛り上がっていたし。




そしてアジカンが終了し、徐々に前へ攻め込もうとしたそのとき、背中に「OASIS」の文字が刻まれている
マンチェ系のサッカーユニホームを着ている男性を発見し迷わず特攻します。
しかし退場する人と特攻する人の切れ目に挟まれてしまい友達2人と転倒。
「危ない!助けてあげて!」と何故かライブなれした女の子に助けられます(恥)
さらにガラの悪い上半身裸の男の足を踏んでしまい「足ふんでるぞ、おのれ!」っと激しくののしられます。
が、前に行くことしか頭になかった僕はササっと前方へ。何故か友達が謝っていました。









結局一応モッシュピット後方を手にいれ、まずKASABIAN。パフォーマンスは凄くよくて、楽しめるライブを見せてくれました。
オーディエンスはというとクラブフットや「K・I・LL」笑 こそ激しく盛り上がっていたものの
他は思い描いていたライブの盛り上がりと違い、昨日と同じ不安が頭をよぎります。オアシスは大丈夫か・・・。
しかし、そんな不安はWEEZERのライブとともに消えうせます。物凄い数の人間がモッシュピット内になだれ込み
全方向から耐え難い圧力を受けます。およそモッシュは不可能でした。今までのライブとは比べ物にならないほどの
熱気を感じ、皆大合唱。まさに思い浮かべていたライブの中にいる自分が嬉しく、物凄く興奮しました。







そしていよいよオアシス。僕はこの瞬間のために、上京しました。春からオアシス、サマソニという語を狂ったように発し
友達にも呆れられました。大嫌いな夏もがんばって乗り切ってきました。全ての物事が報われるきがしました。






WEEZERが終わった後モッシュピット前方よりも後方のほうが危険度が高いと友達と判断し、若干前へ。
しかし、退場する人がほとんどおらず、あまり良い場所は手に入れられませんでした。
機材トラブルなどもあり40分遅れでライブはスタート。それまでの出来事は感動的でした。
まず、明らかに昨日と比べ物にならない観客の数。スタンドもギッシリ埋まっています。





「格が違うな」



もう不安は完全に取り除かれました。
僕の前には恐らく同年代と思われる女の子たち(たぶん5人くらい)。背が小さくあまりステージは見れないはずなのに
「アンディがみたい」とか「ライラ、ライラ♪」という語を発していました。OASISのファンって男ばっかだと思っていたので
ちょっと感動。アンディ、ゲム効果でしょうか。




他の観客もなかなか始まらないライブに苛立つことはありません。
スタンドではウェーブがおこり、ところどころからオアシスコールがかかります。ステージの照明に変化があるごとにあがる歓声。
そこにあるものは全てオアシスのためにあり、全ての人みんなオアシスを持っていました。
普段大学ではオアシスを語れず、洋楽の話でさえ全くできないのに、ここには何万というオアシスファンがいます。
そして皆口々にオアシスを語っています。僕は本当に嬉しい気持ちで一杯でした。
機材トラブルなんて全く気にならなくて、たくさんのオアシスファンがまわりにいて彼らと同じ時間を共有していることが嬉しくて仕方なかったのです。







40分が過ぎ照明がいっせいに消えたとき、僕の疲労度はピークに達していましたが他の観客とともに一気に前へ。
もの凄い歓声でした。そしてFuckin'〜が大音量で流れたときアンチオアシスの友達と肩をくんでモッシュ。気がつけばモッシュピットの真ん中くらい
まで攻め込むことが出来ています。メンバーが登場した瞬間、怒涛の歓声。リアムもノエルもゲムもアンディもザックも、パソコンやテレビの画面で何度も何度も繰り返してみてきたメンバーがそこには確かにいました。






turn up the sunからは力いっぱい歌いました。

実は僕は人前で歌を歌うということをしません、泥酔したとき以外は。カラオケもずっと避けてます。人前で歌うことがどうしても恥ずかしくてしっかり大きい声を出そうとしないから、カラオケの伴奏に音を合わせられないんです。CDを聞きながら鼻歌みたいにして歌うのとは違いますよね?






そんな僕が、力いっぱい歌うことが出来ました。音もはずさずに(笑)歌詞だってあいまいです。それでも歌いました。
となりにいたアンチオアシスの友達も157センチという低い身長ながら、なぜか歌っています。歌詞知らんのに。
ライラももう完全マスターしてたので大合唱、Bring It On Downはわからなかったが合唱、Morning Gloryは張り叫びます。
Live Foreverもお決まりの手拍子で始まり、待ちきれない観客が途中で歌い始めてしまったりと、
もう本場にも劣らない盛り上がりっぷりです。





もう皆、無我夢中で歌いましたが、なんといってもDon't Look Back In Anger。

1、2番サビを全てオーディエンスに任せてくれました。
スタンドにも友達がいたのですがヤバイくらいの盛り上がりだったそうで
「スタンドがモッシュじゃなくて合唱で揺れていた」らしいです。(ホントか?)
「あれは反則や」とも言っていました。




My Generationでも皆が叫んでいましたが、なかには携帯をとりだし
「今、OASISがマイジェネやってるよ!」と電話で興奮をつたえる女の子の姿。
微笑ましかったです。
16曲全て演奏し終え、メンバーが退場し、最後にノエルが観客をたたえるように拍手をし去っていきました。





ライブが終了した時、頭は真っ白でした。体にも激痛が走り、今まで味わったことの無い疲労感、脱力感を感じました。
頭の中は真っ白だったし、泣きもしなかったです。ただ茫然としていました。
そんなとき、大学の友達が言っていた言葉がふと頭に浮かびました。
「OASISって10年もやってるから、なんか過去の遺物っぽい。」



もちろん彼にはOASISについての知識は全く無く、こんな発言をしたにも関わらず、

バンド名を伏せてThe Meaning Of Soulを聴かせるといたく気に入っていたのですが、

正直その発言はかなり僕の心の中で引っかかっていました。怒りとかではなくて。傷ついたという感覚に近いです。
でもライブが終わり、打ちあがる花火を見ながら僕は「勝ったな」という気持ちでいっぱいになっていました。
何が何に勝ったのかはよくわからないけれど、とにかく僕は勝利を確信しました。






そしてマリンステージからヘトヘトになりながら、やっとの思いで退場し、海浜幕張までの帰り道。
そこは昨日とは比べ物にならない人で埋まり全く前へ進めません。
家に帰るための最終電車に間に合うか微妙なラインだったので正直苛立っていましたが、ふと気づけば皆OASISについて
語っていました。Live Foreverに感動したとか、兄貴がどうだとか。みな嬉しそうでした。
次々に駆けつける救急車さえもOASIS、そしてファンを祝福しているように感じられました(笑)






海浜幕張にたどり着いたときにはもう、自分の家には戻れないことはなんとなく分かっていました。
僕の家は東京の府中市というところにあって海浜幕張から新宿まではJRでいき
京王線に乗り換えるんですが1時間半から2時間くらいかかります。そこで「どうせ帰れないなら地下鉄に乗ろう」
と意味の分からない思い付きをし、新木場から地下鉄にのります。そこで座った席の正面に同じ「おあT」を来た人を発見!
OASISについて語りメアドを交換!ほんと、偶然。ほんとオアシスって素晴らしい。
結局その日は新宿で夜を明かし、次の日の始発で帰り、狂ったように眠りこけました。







火曜日、なんとか目を覚ましテレビをつけると「めざましましTV」「OASISの休日」なるものを扱っていました。
正直ライブ終わった後なんて全く実感がが湧かなかったんですが、
TVを見ているうちに色々な気持ちが心にこみ上げてきました。


僕の中でのOASISの存在っていうのはとにかく大きいもので、まるで宗教みたいなものです。
OASISをけなされれば、自分をけなされた気持ちになります。自分の存在のよりどころっていうか。
もし、出会ってなければ今の自分とは全く違った人間になっていると思います。

そのOASISがあの日、確かに目の前にいて、そのOASISが大好きな人がいっせいに集い、一体となって歌ったのです。
すごい一体感でした。一生もんの体験です。




その分、後悔もあります。今、よく考えれてみればモッシュピットとはいっても前から15〜20列目くらいです。
そんなに前でもない・・・。
普段イス付きの会場でのライブが多いOASISをスタンディングで、あれだけの一体感で見れることなんてそんなにないのに
どうして無理してでももっと前にいかなかったんだろうと。まだ修行が足りません。

今は「終わってしまった」という、寂しさばかりが感じられます。もの凄い空虚感です。
もう11月の来日に望みをたくすだけです。





僕の部屋の片隅にはエレキギターとアンプが置いてあります。OASISにあこがれて買いました。
もちろんギブソンのなんて高くて買えませんがノエルと同じレスポールモデルです。
今もギターに目を向けるたびにあの日の光景や色々な思いがよみがえってきて目が潤んできます。
思い出すたびにアンプをつけ、ギターを抱え、下手くそにLive Foeverを弾いたりしてます。




いつかノエルとかゲムみたいに弾けるようになりたい。本気でそう思うようになりました。
いままでは、趣味程度でいいや。とか甘っちょろいことをいってたんですが。
奮い立たせられました。
ホントに素晴らしいバンドだと思います。
英語圏でない国で、これだけのファンをもち、ライブでは怒涛の大合唱がおこるのなんて
OASISくらいでしょう。
OASISに出会えてよかった、心からそう思います。

最後に。

ライブ中、僕のとなりで必死にリアムの声を聞こうとしてる女の子がいました。
また2,3人となりに僕をにらんでいるらしき男の人がいました。


きっとしっかりリアムの声とかバンドの演奏を聞きたかったんだと思います。
でも、オアシスのライブでの大合唱が夢だった僕は気がつきながらも、まったく構わず
叫びさせてもらいました。ごめんなさい!












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