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名古屋オープンエアパーク 後編




もう、ぼくらは本当に興奮していました。あの、ロックンロールバンド、オアシスの名演が、

10メートルも満たない前方のステージで、リアム・ギャラガーが。


3年という時間、大きな空白ですっかり感覚を失っていますが、それはとてつもないことなのだ

うっすらとですが、認識できました。


かつてない場所です。経験したことのない位置からオアシスを観るというよりは、拝めるということ。


しかも、このブロック指定。けっこう、ガラガラでスペースの余裕があります。身体的にも余裕がありました。











太陽が少しずつ光を弱めていきました。
時間が開演の5時に差し掛かったときでした。


ストーンローゼズの曲がストレートな音量で響き渡り、アジアンカンフージェネレーションの登場です。


ボーカルの後藤くんが、もう、本当に目の前に居ます・・・・・・。もちろん、0・2秒


























リアムギャラガー・バーチャルリアリティー突入でした。笑。








仮想・リアムギャラガーは、すべてが等身大でした。この位置はやばい。




























完全に今日でサマソニが終わりそうです・・・・・・。












前夜祭にして、終戦記念日となりそうです。





そのアジカンの後藤くんが、恍惚な表情で「1995年のことでした。ぼくはそれまでさっぱり音楽を聴かなくて、

初めてディフィニトリー・メイビーを手に取った時、すべてはそこから始まりました・・・・・・









「その瞬間からちょうど10年です。ぼくらはオアシスという偉大なバンドのオープンアクトを

幸運にも勤めさせていただいています」






最前列付近に居たので、よく分かったのですが、後藤さんの表情は、混じりっけがなくて、


本当に素晴らしかった。それは、ぼくらと同じ種類の表情でした。この会場に居る大部分のオアシスファンは、

きっと同じ顔で、彼のことを見つめていたのではないでしょうか。

アジカンの、という形容詞がとれて、ひとりのオアシスファンがそこには居ました。




「ササっと演奏して、ササっと終わりますんで」って、笑いながら、熱っぽい40分の演奏。素晴らしい。



素晴らしいですよ。アジカン。







しかし、頭のなかでは、仮想・リアムギャラガーで緊張っぱなし。





夕暮れが夕闇に変わろうとしていました。ステージには色の濃い影が目立ち始めました。

アジカンが終わり、カサビアンが登場したときですよ。



ちらりと、ステージの後ろのほうに、オアシスのメンバーを確認!!!!















ずっと、カサビアンの遙か後ろを眺めてました!!!








オアシスは来ています。どうやら、来ていますよ。



あとはですね。演奏するかどうかが問題です。










ずっと、ずっと、ずっと、オアシスが演奏するのか心配していました。笑。









カサビアンのセット構成がだいたい50分ぐらいでした。やがて完全に夜となりました。


オアシスのセットはかなり豪勢に、そして入念に組み立てております。


カサビのときは、楽器のチェンジぐらいだったのですが、

そこはオアシス、すべてがVIP!!



それでも、全然、リアリティーがなかったですね。なんか、ぼーっとしてました。目をきょろきょろさせて

見つめたり。他のブロックのおあファンとメールしたり。


ノヴァさんと携帯で話していたときでした。仕事の関係で、たった今、会場入りしたとのこと。

7時20分過ぎでした。「ぎりぎりもいいところですね。でも、間に合ってよか・・・・・・」







あの曲が、鳴り響いてました。鳴っているというよりは、落下してきたという感じでした。

熱狂したファンたちが、柵に向かって、拳を振り上げてきます。ぼくは慌てて、携帯電話のスイッチを切り、

その音の網で絡まっていました。





曲が収まり、ふと目線を真ん中に合わすと、あの男が立っていました。

想像していたより、ずっと、近かったです。すべての表情が手に取れるくらいでした。




腕を後ろに組んだり、拳を突き上げたり、無我夢中で叫び回ったりしました。


こんな場所で、眺める機会なんて一生ないかもしれない。って気持ちが

底のほうから溢れていたのでしょうか。喉がひりひり痛み、叫び過ぎてみぞおちに激しいものを

感じても、「もう、ぶっ壊れるまで、叫び回ろう、と」。


Lylaは鮮やかな閃光のように終わりました。時間は圧縮をかけられて、飛んでいくみたいでした。


もう本当にリアムしか観ていなかったです。リアムの圧倒的な存在感に飲み込まれてしまいました。



事前に眺めていた予想セットリストも、すっかり頭の中から消えてしまっていました。

Live Foreverがやってきたとき、次が何なのか分かりませんでした。

Meaning Of Soul、Macky Fingersが終わって、

ふいにやってきたメロディーは、あの曲です。Champagen Supernova。




あの2001年のフジロック。今でも、鮮やかに蘇ってくるあの光景が、場所と時間を変えて

またやって来た瞬間でした。ひろさんは仕事の都合でフジに行けなくて、

ずっとずっと「一生に一度で良いから、生で聴いてみたい」とつぶやくように言っていました。


ぼくらは5年来の付き合いでして、深い友人だと思っています。しかし、オアシスは2002年では

Champagne Supernovaを演奏しませんでした。また、ぼくらがフジロックの奇跡的なライブの話を

するたびに、ひろさんには申し訳ない気持ちでいっぱいでした。



でも、この瞬間、すべてが報われたような気がしました。圧倒的な間近での、リアムギャラガー。


それは演奏ではなくて、ゆっくりと降ってきたという感じでした。ぼくはこの曲を楽しみにしていたのですが、


名古屋の夜で一番衝撃的だったのは、Rock'n Roll Starでした。


記憶を片っ端から吹き飛ばす力強さで、リアムが歌い上げてくれました。







2000年、スタンディングツアーで、オアシスがアンコールの最後、演奏した曲です。

その頃、インターネットも盛んじゃなかったので、セットリストはまるで知りませんでした。


始まりにして終わりの曲。いろんな意味で、まばゆい存在でした。





Wonderwallのとき、リアムは前奏でずっと同じ姿勢をとっていました。

首を傾け、腕をぐるりと後ろに回して、ぴくりとも動きません。ステージの上のうごめく影が

彼を冷たく輝かしているようでした。ぼくは喉がガラガラで、まともに動くことができなくなっていました。


夜の吹き付ける湿っぽい風が観客の熱気とざり合っていました。
リアムはずっとずっと同じ姿勢を取っていました。










等身大のリアムギャラガーが、ふいに歌い始めた「Today Is Gonna・・・・・・」


妖艶な表情で、扉をゆっくりと開けるようにして始まりました。
ここで、ふっつり記憶が途切れています。





終わったあとには、汗でびっしょり。ひろさんとがっちり握手をしたあとで、肩を抱き合い、

よろけながら、途中で座り込みながら、会場を後にしました。


達成感でいっぱいでした。あんな距離で、あの最高のパフォーマンス。


もしかしたら、ぼくはもうこれ以上のライブは望めないんじゃないだろうか、って。





「まだ、2回も残っているんだぜ」と、ひろさんは息を途切れさせながら。





「はあ。もう、すっかり燃やし尽くしましたが」




「信じられませんよね」



「ああ」








ぼくらの夏は、まだ始まったばかりだったのです。前夜祭にして、身体も精神も全体的に死んでいましたが。笑。









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